がんピアサポーター
月に 1 回から 2 回の割合で、県内のがん診療連携拠点病院にて、ピアサポーターの有償ボランティアをしています。
まさか自分が入院・手術・抗がん剤・放射線治療でお世話になった病院で活動できるとは夢にも思いませんでした。
あの時の自分は自分しか見えていませんでした。
待合室で待つ間、抗がん剤治療を受けるにも、薬ができるまでの長い時間、心の持っていきようのなさ。体の辛さ。
あの時、同じ境遇で同じ体験をして、話を聞いてくれる人がいてくれたらと何度思ったことか。
夜になると不安がおそってきて恐ろしくなり、なぜかネットでトリプルネガティブ乳がんで検索すると悪い情報しか目に入ってきませんでした。
がんになると違うんです。本当に同じ時間を生きているはずなのに、違う時間軸を歩いているのです。だから仲間が必要なんです。
今は、体からがんが離れています理論的には。
気持ちも気力も充実してきて(体力は別問題)、がん患者だったんだなぁと振り返ることができます。
ただ、物理的にはわかりません。
画像に写らなかった微小ながん細胞が体内のどこかにいるかもしれません。
私は乳がんです。タイプはトリプルネガティブです。
でも反対側にもしもがんが見つかったら、ホルモン陽性かもしれません。
全く別物なんです。再発でも転移でもないのです。
乳がんって長いお付き合いなんです。
ピアサポ活動するときに大事なことは、たとえ今、がんが身近なものでなくても、あの時の気持ちを覚えていること。忘れないことです。
でないと、ピア(対等)ではいられなくなるのです。